「え? カップル喫茶に行きたい? なにそれ、喫茶店? カフェ?」
妻のあやみが、怪訝な顔で言う。今日は、僕の昇進祝いで、欲しいものはないのかという話になっていた。29歳で係長になったので、妻はすごく喜んでくれている。自分でも、けっこう頑張った自覚はある。
妻は1歳年下の28歳で、ハウスメーカーのリフォーム部門で働いている。知り合ったのは、メーカーの講習会の時だ。3年くらい前の話だが、あやみが僕のことを気に入ってくれて、話しかけてきてくれたことで接点が出来た。僕は、いわゆるイケメンではないと思うが、整った綺麗な顔をしていると言われることはある。あやみは、そんな僕のことを気に入ってくれて、トントン拍子に交際に発展し、ついには結婚できた。
あやみは、スレンダーなスタイルの良い身体をしている女性で、身長も僕とほとんど同じくらいある。そして、黙っていると冷たい印象を持たれてしまうくらいに、整った美人顔だ。そんなあやみに気に入って貰えたのは、本当に運が良かったと思っている。
僕は、カップル喫茶のことを説明した。
「そ、そんなところに行きたいの? どうして? それって、その……他の女の人と、エッチなことしたいってこと?」
あやみは、顔が真っ赤になっている。あまりの内容に、理解が追いついていない部分もあるみたいだ。僕には、昔から寝取られ性癖があった。たぶん、中高の時に読んでいた漫画や小説の影響だと思う。そういうのが流行っていた時代で、僕はもろにその影響を受けてしまった。ただ、ずっとそれは自覚していたが、過去に付き合ってきた女性に告白したことはないし、実行したことももちろんない。
「……私、なの? 私が、他の人と……その、エ、エッチなことするの?」
あやみは、まったく意味が理解できないという顔だ。僕は、慌てて補足した。そういう事をするカップルが行く店だが、実行するつもりはないと。見てみたいだけだと伝えた。それは、半分本当で、半分ウソだ。寝取られ性癖は持っていても、あやみが実際に他の男性と関係を持つのは耐えられないと思っている。でも、妄想はする。あやみが他の男とセックスをする事を想像しながら、オナニーをしたことは数え切れないくらいだ。でも、現実的には無理だと思っている。そこまではしたくないというか、許可が下りないと思っていた。
「それなら、いいよ。見るだけなら、いいかな。なんか、ちょっとだけ興味もあるし……」
あやみは、恥ずかしそうに言う。何に興味を持っているのかと聞くと、
「う、うん。他の人がどんな風にエッチするのか……興味あるかな?」
と、答える彼女。意外な言葉に、ドキドキしてしまった。でも、思っている以上にトントン拍子に話が進んだことに、まだ現実感がない。
「あっ、でも、絶対にしないからね。違う人とエッチなんて、死んでもイヤ!」
あやみは、念を押すように言う。僕は、もちろんだと答えながらも、少しだけそんな展開も想像してしまった……。
翌日、夕ご飯食べながら、
「色々調べたけど、いっぱいあるんだね。そういう所。でも、ハプニングバーとの違いがよくわからなかった。どう違うの?」
あやみは、真面目で貞操観念の強い女性だが、好奇心は強い方だ。仕事柄、ネットでの調べ物も強い。僕は、違いはないと思うと答えた。実際、話を聞いたりしている分には、同じような感じに思える。
「そうなんだ……単独の人が多いかどうかかなって思った」
あやみは、かなり調べているみたいだ。僕は、動揺しながらも、そうかもねと答えた。
「でも、みんながみんな、他の人とエッチするわけじゃないみたいだね。してるのを見られたいって人もいるんだね。恥ずかしくないのかな?」
あやみは、想像以上に興味を惹かれている。僕は、あやみの好奇心に驚きながらも、もしかして見学だけでは終わらないのではないかと思い始めた。最後までするのは絶対にイヤだが、あやみが他の男性に性的な目で見られるのには興味がある。あやみのことをおかずに、オナニーでもされたら最高だと思う気持ちがある。
「え? エッチするの? 見られながら?」
僕の提案に、目を丸くする彼女。
「それは無理かな……恥ずかしいし、ちょっと怖いし」
あやみは、そんな風に答えながらも、思ったよりも抵抗がないように見える。もしかしたら、イケるのかもしれない……そんな気持ちになるが、僕が出来るのだろうかという疑問も湧いた。人に見られながらのセックスなんて、上手く出来る自信がない。
「え? ミニスカートで? う、うん。それくらいならいいけど……恥ずかしいな。でも、みんなもっと凄いことしてるんだよね? それくらいなら、平気なのかな?」
あやみは、顔を赤くしながらも、どこか興奮したような雰囲気だ。そして、その興奮のまま、セックスが始まった。珍しく、自分からキスをしてきた彼女。荒い息遣いと、激しい舌の動き。あやみの興奮が、まるごと乗ったようなキスだ。僕も、激しく舌を絡めながら彼女を抱きしめた。
僕は、キスをしながら彼女の服を脱がせていく。すぐにブラジャー姿になり、それも脱がせた。小振りだが、形のいいバスト……乳首を触ると、すでに驚くほど固くしこっている。
「んっ、うぅっふぅ」
悩ましい声を漏らすあやみ。僕は、すぐに彼女の乳首を舐め始めた。さらに声を漏らす彼女……僕の性欲にダイレクトに響いてくる。
他の人に見られたらどうする? と、声をかけると、
「ダ、ダメぇ。そんなの恥ずかしいもん」
と、顔を真っ赤にした。でも、その顔はさらにとろんととろけた気がする。僕は、彼女をソファに寝かせながら乳首を責め続ける。明らかに、いつもよりもカチカチに勃起しているのがわかる。僕は、見られてるよとか、そんな言葉をかけ続ける。
「い、いやぁ、恥ずかしい。見ないで、見ちゃダメだもん」
あやみは、顔をさらに赤くする。でも、羞恥心が快感に変わるのか、さらにとろけた顔に変化していくし、乳首は今までに感じたことのない固さになっている。
僕は、そのままスカートをまくり上げ、ショーツも引き下ろした。あやみは、慌てて脚を内股気味にしながら、
「ダメぇ、自分で脱ぐ。見ないで、うぅっ」
と、耳まで真っ赤になった。いつもとは違うリアクションに驚きながらも、そのままショーツを脱がせた。あらわになった秘部は、見たことがないくらいに濡れて光っている。それどころか、膣中から溢れた蜜が、お尻の方まで伝ってしまっている。
見られるの想像して、興奮してるの? と、聞くと、
「うぅっ、そ、そんなこと……」
と、言いよどむ。僕は、そのままクリトリスをまさぐり始めた。
「ヒィッ、うっ、あっ、アンッ、気持ちいいよ」
あやみは、すぐにあえぎ始めた。いつも以上に、かなり敏感になっている。クリトリスも乳首と同じように固くなっていて、触り始めるとすぐに包皮から剥けて出た。僕は、乳首を舐めながらクリトリスを触り続ける。あやみは、声がどんどん高まっていく。
「イ、イクっ、イッちゃうっ、イヤァ」
ピンと脚を伸ばしながら果てる彼女。いつも以上に敏感で、明らかに興奮しているのがわかる。
「もう、来て……欲しい」
恥ずかしそうにおねだりをする彼女。僕は、すぐにコンドームを装着してあやみに覆い被さった。
「うぅっ、あぁ、固い、りく君も、興奮してるね。見られながらするの、想像してるの?」
あやみは、声がうわずっている。こんなに興奮した彼女を、見た記憶がないくらいだ。僕は、うなずきながら腰を動かし続ける。あやみは、膣が明らかにいつもと違う。うねるように、収縮するように動いていて、僕はすでに射精を我慢しているような状態だ。
「私も……想像してる。知らない人に見られながらするの……あぁ、ダメ、またイク、見られながらイッちゃうっ」
あやみは、さらに声が大きくなる。そして、また身体を硬直させながら震えた。こんなに何度もオルガズムに達する姿を、見たことがない。そんなに興奮するのだろうか? 見られながらするのは、興奮してしまうのだろうか? カップル喫茶に行ったら、してみようと提案してみた。
「うぅっ、うん。してみたい……見られながら、エッチなことしてみたい」
あやみは、やっぱり恥ずかしそうだ。でも、さらに膣はうごめき始め、軽く痛みを感じるくらいに締め付けてくる。僕は、あっけなく射精をしてしまった。
「フフ、いつもより固かったよ。それに、いつもより早かったね。興奮しすぎだよ~。ヘンタイみたいだね」
あやみは、さっきまでの羞恥は消えたように、おどけた口ぶりだ。でも、明らかに楽しみにしているのは伝わってきた。あやみにも、少しおかしな性癖があるみたいだ。これは、色々と変化が起きる前触れなのかな? と思った。
あやみとのセックスに、不満はない。こんなにも美しい女性とセックスできるのだから、不満があるはずもない。でも、さらにセックスが深くなるのは良いことだと思う。この先何十年も一緒にいるのだから、色々なバリエーションがあった方が良いと思う。今回、僕が思いきってカップル喫茶のことを提案したことで、あやみの秘めた性癖の一端が垣間見えた。話して良かったなと思う。
そして、二人で行くカップル喫茶の選定を始めた。あやみも興味を持っているので、一緒に検索した。東京のような超大都市ではないが、一応、大都市と言われる中には入っているような地域なので、選択に困るほどの数があった。正直、ここまでの数があるとは思っていなかった。
探し始めると、あやみが言っていたように、カップル喫茶とハプニングバーの違いがよくわからなくなってきた。説明を見ると、同じじゃないのかな? と思ったりもする。そんな中で、一つのお店を選んだ。
自宅や職場とは、まったく違うエリアの中から選び、料金設定が一番高いところにした。なんでもそうだと思うが、安いところほど客層が悪くなると思う。
そして、週末になった。仕事を終えて帰宅すると、すでにあやみは準備を終えていた。打ち合わせした通り、ミニスカートを穿いている。でも、初めて見るスカートで、ドキッとするくらいに短い。ミニスカートとは言ったが、やり過ぎだと思うくらいの短さだ。
「どう? 可愛い?」
あやみは、クルッとターンして後ろも見せた。でも、ターンしたことでスカートがフワッとなり、ショーツまで見えてしまった。