「え? 急になに言ってんの? 凜々花ちゃんと、エッチして欲しい? イヤだよ、そんなの」
友人の大介が、目を丸くしながら言う。無理もない話だ。突然、結婚してまだ3ヶ月の嫁を抱いてくれと言われたら、誰でもこんなリアクションをすると思う。
「でも、なんでそんなこと言うんだ? なんか、理由があるんだろ? お前が後先考えずに、そんな馬鹿げたこと言うはずないからな」
大介は、真剣な顔で言う。心配しているような雰囲気だ。昔から、彼はこんな男だった。竹を割ったような性格で、人を裏切ることのないタイプだ。筋肉質で男らしいルックスの彼は、昔からモテる。それは、男性相手にもそうだ。ゲイの人にも言い寄られることが多いとこぼしていた。そんな彼だからこそ、こんな異常なお願いをする事が出来た……。
嫁の凜々花とは、3ヶ月前に結婚した。交際期間は半年くらいだったので、比較的スピード婚だと思う。凜々花は、一言で言うと可愛い女の子だ。アイドルになってもおかしくないくらいに、ルックスは抜群だ。性格も良く、何一つ文句のつけようのない女の子だ……ただ、結婚してセックスをするようになり、彼女が不感症だということを知った。
正確には、膣で感じることが出来ない体質だ。クリトリスへの刺激では、気持ち良くなれる。でも、オルガズムにまでは至らない……そんな体質だった。僕が初めての男性ではないので、過去の彼氏ともそんな感じだったのだろうか? 凜々花は、結婚するまでセックスをしようとしなかった。貞操観念が強いんだなと思っていたが、単に不感症というのを知られたくなかっただけなのかもしれない。
せっかくの新婚生活をより良くするため、色々と工夫はした。セックスが豊かになった方が、絶対に夫婦仲も良くなると思ったからだ。長い時間クリトリスを舐めてみたり、優しく指で膣中を開発しようとした。でも、さほど効果はなく、ピンクローターのようなアダルトグッズまで使ってみた。
さすがに、ローターは効果があった。クリトリスに当てることで、オルガズムに達することが出来た。でも、羞恥心が勝ってしまうのか、本当に控えめなオルガズムだった。そんな中、もっとセックスが強くて上手い人としてみたらどうだろうかと提案した。
最初にそれを提案した時、目茶苦茶怒られた……でも、僕が真剣に凜々花のことを思って話しているのが伝わると、
「そんなことして、嫌いにならない? もしもその人とエッチして、本当に感じるようになっちゃったら、イヤな気持ちにならない?」
と、心配そうに聞いてきた。意外なことに、興味を持っているような態度だ。僕は、絶対に嫌いにならないと伝えた。こんな提案をした僕だが、寝取られ性癖とか、そういう類いの趣味は持っていない。本当に、自分の力不足をなんとかしたいと思っていただけだ。もしかして、ちゃんと感じることが出来るようになれば、もっと夫婦生活が豊かになるのではないか? そんな気持ちだった。
ただ、それだからと言って、他の男に凜々花を抱かせるというのも目茶苦茶な話だと思う。それはわかっている。でも、僕の想像以上に凜々花が提案に乗ってきたので、堪えきれずに大介に話してしまった……。
大介は、説明には納得した。理解を示してくれた。
「そんなことしなくても、ゆっくり時間かけて開発していけば良いんじゃないの? アドバイスくらいだったら、全然するぞ」
ただ、やっぱり大介としてはこの話には乗れないようだ。僕は、素直に自分の力だけでは難しいと思うと伝えた。この3ヶ月、色々と頑張ったし、ネットで色々調べたりもした。たぶん、センスがないと言うことと、女性がどうすれば感じるのかイメージ出来ていないのが致命的なんだと思う。
「後悔すると思うけどな。そんなことしたら」
大介は、そんな風に良いながら、バイブとかディルドは使ったことがあるのかと聞いてきた。すでに、アドバイスが始まっている状況になってしまった。考えてみれば、大介は本当に良いヤツなんだなと感じる。凜々花とセックスして欲しいと言われたら、誰でも大歓迎で抱くと思う。
僕は、それは試していないと伝えた。なんとなく、抵抗がある。
「じゃあ、まずはそれからじゃないの? 手で持ってコントロールできれば、色々試せると思うぞ」
大介は、真剣な顔で言う。僕は、わかったと言いながら、大介の友情にあらためて感謝した。
「え? でぃるど? なにそれ?」
凜々花は、初めて聞く言葉にキョトンとしている。僕は、すぐに袋から買ったばかりのディルドを取り出した。
「な、何これ、おちんちん?」
凜々花は、一瞬で顔が真っ赤になった。でも、目をそらすこともなく見つめていて、興味を持っているのが伝わってくる。僕は、大介との会話を伝えた。
「だ、大介さんにお願いしたの? びっくり……でも、断られたってこと?」
凜々花は、動揺しながらも会話を続ける。
「そっか、そうだよね。急にそんなこと言われたら、びっくりしちゃうよね。それに、私相手じゃ、その気になれないよね」
凜々花は、少し寂しそうだ。僕は、慌ててフォローした。凜々花がどうと言うことではなく、友人としての判断だと思うと。
「うん、そうだよね……」
凜々花は、やっぱり寂しそうだ。以前から、凜々花は大介のことをカッコいいと言っていた。そんなこともあって、大介に頼んだ経緯がある。
すると、凜々花がディルドを触り始めた。
「固いね。こんなにカチカチなんだ。本物とは全然違うんだね」
そんな感想を漏らす彼女。確かに、シリコンか何かで出来ているディルドなので、持った感じはカチカチだ。でも、ゴム素材とまではいかないが、弾力性のある柔らかさも多少はある。さっきアダルトショップで買った物だが、本当に色々な種類があった。柔らかさも大きさも驚くほど種類があった。
そんな中で、一番定番の商品と書いてあったディルドを選んだ。アラブという商品名が書いてあり、大昔からある商品みたいだ。特徴としては、大きく張りだしたカリ首で、リアルではあり得ないくらいに立派な形状をしている。
「これって、デフォルメしてるんだよね? 普通はこんなんじゃないよね?」
凜々花は、興味津々という顔でカリ首の辺りを触っている。確かに、デフォルメはされていると思う。でも、普通はこの形だ。僕は仮性包茎なので、剥かないとこの形にならない。劣等感を感じてしまう。
「なんか、引っかかっちゃいそうだね。こんなに張り出してると。痛くないのかな?」
凜々花は、心配そうな顔だ。でも、使うことに抵抗は感じていないような雰囲気だ。そして、実際に使ってみようという流れになった。シャワーを浴びて、寝室に移動する。身体にタオルを巻き付けた凜々花は、本当に可愛い。キスをしながらベッドに倒れ込み、彼女の身体のタオルを外した。
凜々花は、恥ずかしそうな顔になりながらも、どこかいつもより興奮しているように見える。小ぶりな胸……白い肌に、ピンク色の乳首。美しい裸体だと思う。乳首を舐め始めると、
「んっ、んぅ、うぅ」
と、控えめな声が漏れ始める。でも、あえぎ声とまではいかず、さほど気持ちよさそうには見えない。それでも乳首を舐め続けると、徐々に固く勃起してきた。そのまま乳首を舐め続けるが、やっぱりあえぎ声は控えめだ。思わず、気持ち良くない? と聞いてしまった。
「気持ちいいよ! ゴメンね、声小さくて……」
凜々花は、申し訳なさそうだ。でも、やっぱり声は小さいままだ。
僕は、乳首への愛撫を諦めて、ディルドを使おうと伝えた。
「う、うん。ゆっくりしてね……ちょっと怖いかも」
凜々花は、本当に怯えた感じがある。僕は、わかったと答えながら、ディルドを手に取った。恥ずかしそうに仰向けで寝ている凜々花……ヘアが元々極端に薄いので、よりロリっぽく見える。
彼女の脚を軽く拡げていくと、凜々花は抵抗することなく脚を拡げる。膣口は、いつもと同じで渇いている。さほど濡れている感じはない。僕は、ディルドにローションを塗り始めた。こうやって塗り広げていると、やっぱり固さが際立つ。射精寸前のペニスでも、ここまで固くはない。
凜々花は、不安と期待の両方が感じられる表情で見つめている。脚を拡げてディルドを見つめる凜々花に、異常なほどに欲情してしまう。
ディルドを膣口に押しつけると、凜々花の身体に力が入る。緊張しているのが伝わってくるような反応だ。そして、そのまま力を込めて挿入を始める。ディルド売り場の中では、ごく標準的なサイズの商品だった。でも、こうやって実際に使おうとすると、意外に大きいのがわかる。少なくても、小振りな僕のペニスよりはかなり立派だ。
「んっ、お、大きいね……太いよ」
凜々花は、僕と同じように感じたようだ。意外に大きなディルドに、戸惑いを見せている。でも、やっぱりそこまでは大きくないので、あっさりと入っていく。膣口を押し広げ、張り出したカリ首が入っていく。
「うぅっ、拡がってる……すごく固い」
凜々花は、戸惑いながら声を漏らす。でも、痛みは感じていないようで、そのまま押し込んでいく。すでに半分ほど入っているが、凜々花は硬い表情を浮かべたままだ。痛い? と聞くと、
「平気。痛くないよ。でも、すごくこすれてる感じがする」