この話は続きです。はじめから読まれる方は「寝取られ亭主」へ
また‥?
またとはどう言う意味だろう‥
起こして問いただしたい気持ちになる。
淫毛の事も‥
「美由紀‥」
肩を揺すり呼び掛けるが反応はなかった。
諦めて寝ようとするが目が冴えてしまって寝付けなかった。
隠す様に手にしていたあの白い携帯は何なのだろう‥
ベッドを出て美由紀の様子を確認してリビングへと向かった。
テレビの横にいつも見る携帯は置いてあった。
恐る恐る着信やメールを確かめてみても不審なものは見当たらなかった。
あの白い携帯は‥
美由紀のいつも持ち歩いているバッグが目に止まった。
開けてみると目指す物がそこにあった。
美由紀の起き出した気配がないのを確かめて取り出そうとした時,
「何やってんの?」
背後から声を掛けられて立ち竦んだ。
「いや‥ただ‥」
悪戯を見つかった子供の様にただ許しを請う自分‥
逆に美由紀は堂々としていた。
「見つかっちゃったんだ。」
悪びれる風でもなく美由紀が言った。
情けない事に問いただすでもなく何事もなかった事にしたい自分‥
「別れる?やっぱり私,結婚は向いてないんだ。」
「別れるってそんな‥」
そんな大事に発展するとは思えなかった。
「だって無理でしょ。他の男と遊び歩いてる様な女じゃ。」
普通なら泣いて許しを請う場面のはずなのに‥
「ある程度の礼儀としてバレない様にしてたつもりなんだけどバレちゃったね。」
諦めと言うか‥
清々した表情をしていた。
「いつから?」
「ずっと‥私,こんな女だから結婚とか束縛されるのが合わないみたい。特定の男って言うよりその場その場で違う男と‥わかるでしょ。私と知り合った日を思い出せば。」
「でも‥僕は美由紀が好きだから。」
「無理無理。今まではそうかも知れないけど‥」
「でも‥」
「平気?遊び歩いて帰ってこない私を待ってられる?」
「帰ってきてくれれば‥それで良い‥」
「ふぅ~ん‥私は変わらないよ。」
「それでも‥」
美由紀を失いたくなかった。
2年前春‥
気遣いのウソをついて‥半ば公認の様に家を空ける事が頻繁になった。
帰った後,待ち焦がれていた亭主に汚れた身体を与えてなだめる悪妻‥
淫毛の形は不倫を物語っていた。
無毛状態から少しずつ伸び始めると真ん中を細く伸ばしたまま両脇を剃り‥
髪型を愉しむ様に淫毛をも男に魅せる道具にしていた。
つづく「寝取られ亭主4」へ